FileMaker DevCon 2019の振り返り

DevCon 2019に関して、ネット上に多くの記事が出てきています。その中でも、会場にブースも出展していたLuminFireが詳細なレポート記事を公開していましたので、振り返りとして紹介します。
(ブースを訪ねた私のことも書いていただいていました:-D)


LuminFire

FileMaker DevCon 2019 Review – Anything Is Possible

(元記事はこちら)

Tim Cimbura
2019/8/20

Orlandoで開催された2019 FileMaker Developer Conferenceから戻って、私たちは今一息ついているところです。今年のDevConでは、多くの変更が発表されました。大きなものは以下のとおりです。

  • 新しいCEO、Brad Freitag
  • FileMakerからClarisへの社名変更
  • Claris Connectと、Stamplayの買収
  • FileMakerの未来はクラウド上にある
  • 来年のDevConは”Claris Engage”に

以下はFileMaker社による約2分のDevConビデオで、その概要を多くの動画で紹介しています。LuminFireはこのビデオに5回登場していますので、見つけてみてください!

この記事では、多くの変更の中身をひもとき、できる限り多くの情報を提供していきます。これを読めば、DevConに参加できなかったあなたも、事情通になれます。

LuminFireのプレゼンテーションとブース

今年の我々のブースは、ディズニー/ピクサー映画Up(邦題: カールじいさんと空飛ぶ家)をフィーチャーしました。Upは私たちのお気に入りの映画の1つで、かつソフト開発のアナロジーでもあります。つまり、家はカスタムFileMakerソリューションを表し、たくさんの風船はあなたが冒険の旅に出るのを手助けするLuminFireの製品とサービスを表しています。ブースでは、250個以上の風船を宙に浮かせました。

カンファレンスの参加者は、FileMaker Go iPadアプリを介して楽しいDevCon 2019アンケートに参加でき、 その結果をfmFlareで見ることができました。

LuminFireは、ブースと2回のライブセッション“FileMaker Integration — Roadmap for the Future”の両方で、強力な製品の新版を紹介しました。セッションの紹介文は次の通りです。「統合という冒険の世界で最新の技術を探りましょう。複雑なプラグイン、JSON、cURL、APIを使用せずに、安全で安定した方法でFileMakerを他システムに接続することができます。FileMakerを接続する実例のストーリーを見れば、あなたの身の回りでどう応用できるかインスピレーションを得ることができるでしょう。例に含まれているのは、WordPress、PDF、Twilio、Slack、AWS S3、Stripe、MailGun、MailChimp、Hubspot、その他多くのサービスです。fmIgnite、fmFlare、BrilliantSync、BrilliantGatewayなど、ビジネスを新たなレベルに導くことができる素晴らしいソリューションについて学びましょう。適切なソリューションパートナーを選ぶことが、大きな違いを生みます。」

これらのセッションの動画を見れば、FileMakerソリューションで何が可能かについてインスピレーションを得ることができるでしょう。

以下はfmIgnitefmFlareにフォーカスしたセッション1です。

fmIgnite –完全にカスタマイズ可能なFileMakerベースのビジネスソリューション
fmFlare – FileMaker統合用のコードモジュール

以下はBrilliantSyncBrilliantGatewayにフォーカスしたセッション2です。

BrilliantSync – FileMakerを他のシステムと同期
BrilliantGateway – エンタープライズ向けFileMakerデータAPI

我々がコミュニティへ無料で提供するギフトに含まれるのは、fmIgnite Starter、fmFlare Starter、電子書籍「Solving the Technology Puzzle – How FileMaker Fits」です。これらは以下のリンクからまだ入手可能です。
https://luminfire.com/devcon

これらの無料のソリューションには、すぐに使用して独自の強力なソリューションを作成できる多くのコードが含まれています。

Claris – FileMakerの社名変更

DevCon 2109の基調講演がオンラインで視聴できるようになりました。Opening Keynoteでは、CEOのBrad FreitagがStamplayの買収と、社名の変更 (FileMaker, Inc.からClaris International, Inc.へ) を発表しました。Opening Keynoteは以下から参照可能です。

Visionary Keynoteでは、Product & Design担当VPのSrini Gurrapuが、新しい製品の展望を共有しました。各プロダクトマネージャーが、クラウド、モバイル、Web、統合、新技術のそれぞれの分野での最新の取り組みを紹介しました。Visionary Keynoteの動画は以下のリンクから。

我々はClarisという新しい社名が気に入りました。シンプルでありながら賢く、ラテン語をルーツとして、明るい、輝く、澄んでいることを意味しています。実は我々の社名のLuminFireも非常に似た意味を持っています。名前は前からずっとあったものなので、未来へ向けての復活です。

基調講演で共有された声明は、明確なビジョンを表しています。「Clarisは、ネットに接続された、カスタムに作られたソリューションのために、プラットフォーム以上のものを提供します。私たちは、皆さんが魔法を活性化するための出発点です。私たちはそれを柔軟にし、皆さんがその境界をなくします。私たちはそれをシンプルにし、皆さんがそれを成功させます。私たちはインテリジェントなツールを提供し、皆さんが次のレベルのアイデアを実現します。Clarisでは、問題は私たちが何を作るのかではなく、皆さんが何を達成できるかです。私たちがグローバルエンジニアリングチームとパートナーコミュニティの力をすぐに利用できるようにすることで、皆さんが独自のアイデア、創造性、すべてを変える力を解き放つことができます。」

DevCon会場で作成された新しいClaris社のコマーシャル動画は楽しいものです。私たちの顧客の3人がビデオに写っています。

コマーシャルのキャッチコピーは、Appleが80年代に行った最初のThink Differentのキャンペーンのものによく似ています。古かったものが新しく蘇りました。内容は以下のとおり。

私たちの仕事は問題を解決する人のため
問いを発する人と解決策を求める人のため
より高いレベルにのぼるときが来たらステップアップできる人
大きく考え、賢く働く人
正しい技術を使って
問題を機会と考えられる人
挑戦を報酬と考えられる人
もうこれで十分という考えを拒否する人
彼らはいつも驚くべきことを目指しているので
私たちの仕事は革新者のため
私たちの仕事はあなたのため

Claris Connect (旧Stamplay)

Claris Connectの詳細について語るのは、現時点ではやや難しい状況です。詳細については、買収前のStamplayがどのようなものであったのかと、競合サービスを見ることによって、将来どのようなサービスが提供されるのかについて、ある程度推測することができます。販売方法がどのようになるか定かではありませんが、ワークフロー、接続、ユーザ、統合方法などのオプションが含まれる可能性があります。競合サービスとしては、Tray.io、Zapier、workato、Mulesoftなどがあります。

Claris社のこの分野への進出は賢明な施策であり、より多くの大企業の顧客を獲得することでしょう。Claris Connectは、そのままの機能でも多くの利点がありますが、別途パートナーと組んでカスタムコーディングを行うことで、さらに複雑な統合も可能になるでしょう。

FileMakerの未来はクラウド上に

将来のClarisプラットフォームには次の3つの製品が含まれます。(1) Claris FileMaker for custom apps、(2) Claris Connect and integration service、(3) Claris Next Gen for workflow apps。

クラウドを介して、フル機能のFileMaker(開発環境を含む)をWebブラウザ上で提供できるようになることは、とてもエキサイティングです。この機能は、デスクトップへのクライアントアプリのインストールが困難な多くの企業に進出するために、必要であると思います。現状のFileMakerの展開を阻むことがある、承認者からの阻害を減らしてくれます。1つのレイアウトでデスクトップとモバイルの両方に対応できるレスポンシブデザインも、大きなメリットです。JavaScriptは、コンポーネント部品をより簡単に統合するための重要な役割を担います。

LuminFireの位置付けは、今後Clarisから提供されるものを補完し、企業が提携してビジネスを移管していくパートナーとして適しています。 fmFlareはFileMakerとの優れた統合を実現でき、現在すでに利用可能です。他の統合プラットフォーム製品や、おそらく将来のClaris Connectよりも、低コストです。

その他の告知とイベント

従来のMade for FileMakerのスペースを置き換える形で、新しくFileMaker Marketplaceが導入されました。すでにアクセス可能です。MarketplaceでのLuminFire製品はここから入手でき、今後さらに増える予定です。

今年のDevConパーティーのテーマは80’sでした。LuminFireチームはBack to the Futureのコスチュームで参加しました。「未来へ戻る」の意で、Clarisへの社名変更ともとてもマッチしていました。

DevConの素晴らしい点のひとつは、世界中の友人と出会えることです。日本の友人であるNaomi Fujimotoに初めて実際に会うことができました。彼は私たちのブログ記事のいくつかを日本語に翻訳しています。

興味深いセッション

近日中に、いくつかの優れたDevConセッションに関する要約とコメントを含む記事を投稿する予定です。

まとめ

最終セッションでは、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストにもランクインした作家であり、多くの受賞歴を持つスピーカーであるGreg McKeownによるゲスト講演(Essentialism: The Disciplined Pursuit of Less)も行われました。以下は同じ内容の動画です。

以下は、Essentialismの図解によるまとめです。

続いて、2019 FileMaker Excellence Awardが授与されました。世界の1600以上のFBA (FileMaker Business Alliance)パートナーや開発者の中から、光栄にもLuminFire製品がDesign部門(fmIgnite)とInnovation部門(fmFlare)の最終選考に残りました。昨年は私たちは、AdvocacyとWomen Innovating Togetherへの貢献の部門でExcellence賞を受賞しました。

来年のDevConは「Claris Engage」という名前になり、2020年8月3〜6日の間、テネシー州Nashvilleで開催されます。カンファレンスもエキサイティングなものになるでしょう…来年にかけての製品群の変化と同じように。

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